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「もし、カネムラが生きてロノが殺されてみろよ。たぶんあいつまともに生きてらんなくなる。あいつ本当の姉のように親しんでいたからな、自分だけが生き残って目の前でロノ姉を見殺しにしてたら、ジェイド以上に悩んでたに違いない。」
「…。そうだね、今ロノさんはカネムラさんの分まで生きようともしているし、これはずっとくよくよしていいものじゃないね。ありがと、エルベス。」
エルベスは落ち着いたジェイドをみてにっこりと笑った。
「エルベス、これからも僕を支えていて欲しいな。いつもアニメみてたり何んか作っていたりフィギュア同じの集めたりいちいちウザいことするし色々変だよね君。だけど、他の人といるよりずっと楽しいよ。」
「ああ。でも最後のほう、…てか最初以外全部余分じゃね?ま、まあいいけど…。」
「やあ、エルベス。ちょっと前にグリフに呼ばれていなかった?もう行ったのかい?」
「あ、やっべ。父上のこと忘れてた、今からダッシュで行くわ。」
エルベスは通りがかった公爵である父ロンに言われ走る。
「あ、グリフ今は龍王の間にいないよー。憩いの広場でレーヴ様とお茶してるよ。」
「ん、OK!ありがとなー、親父!」
エルベスの姿は見えなくなった。
「なんで、グリフは父上っていうのに俺は親父かなー。」
「親しみの意味がこめられているんですよ。ただ僕の父上だから父上ってエルベスが言うのはおかしい。父上も嫌がってるのに言い続けるし。」
「ははは、確かにあの子面白いよね。まあ、馬鹿そうであれでも色々考えてるようだし、あの子はすごいよ。きっと死んだお母さんお姉さんも安心してる。」
「?エルベスにお姉さんいたのですか?」
「あ、うん。…まあね。」
「…?」
「世間一般ではエルベスが殺したとか言うけど、そんなことはあるわけがない。年も結構離れててお母さんも産んだからエルベスの出産時に命を落としただけだよ。まあ、エルベスの魔力の多さも影響してたのは認めるけど何もあの子を悪魔だとか邪神だとか言うのは間違ってるよ…。」
「すみません、ロンさん。僕あまり世間とかよく知らなかったんですけど、エルベスそんなこと言われてたの?」
「俺もさー。俺が善くない日に生まれたのあってね、結構そういうの信じる人はうるさいんだよ。困っちゃうね、これがグリフの政治に悪影響でも及ぼすようなら職も従者も辞めるけど、まだそこまでではないからよかった。」
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