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午前中にもう一度診察を受けて、私の退院があっという間に決まった。
たまたま都合が悪かったお母さんに代わり、迎えに来てくれたすみれちゃん。
退院の許可など事務手続きが終わるのを待っている間、すみれちゃんは呆れ顔で。
「ホントにもう学校行くの?
今日くらい休めば?警察の事情聴取もあるんだし………」
「ん。大丈夫。
委員だったから、気になることもたくさんあるし………」
「ふぅーん?」
制服に着替えながら、すみれちゃんを見ると。
意味ありげににやにやしながら、腕を組んで私を見ていたから、訝しげな視線を向ける。
「な、なに?」
「べぇっつにぃー?
ただ、今首元にキスマーク見えちゃったからさぁー」
「!!!!うっ、うそ!?」
「う・そ 」
「~~~~~~っ!」
だまされたっ!!
思わず首筋を押さえてしまった手を今更しまえず、思いっきりすみれちゃんを睨みつけた。
「やーだー。郁ちゃんのえっち
キスマークついちゃうような、やらしーことしてんのぉ?」
「す、すみれちゃんのバカっ!!」
「かっわいー!真っ赤!!
『もーバカっ』だって!!」
「~~~~~~~っ!」
穴があったら入りたい。
いや、掘ってでも入りたい。
「先生なんだ?」
「…………」
すみれちゃんの言葉に、ドキーッと心臓が飛び出しそうになる。
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