250人が本棚に入れています
本棚に追加
「だいたい、平日だろ?日中に何やってんだよ」
「仕事の途中を抜け出して家に帰って来てるんでしょ?それがなんだって言うのよ」
「へぇ、サラリーマンにはうらやましい限りだよ」
……。
「どうして、そんな言い方すんのよ、さっきから」
自分が一番、偉い仕事してるんだって。
サラリーマンが偉いって。
「はぁ?」
「永田さんは、自分の構えた家が好きなのよ。だから仕事の合間に帰って来て、何がいけないのよ!」
あんたとは、頭の感覚が違うのよ!
「暇なんだろ、会社が。ただそれだけだろ?!」
「違う!!…それだけ…それだけ…自分の家が好きって事でしょ?…少しでも家に帰って来て…落ち着きたいだけ…」
だから!
あんたとは比べものにならないくらい!
男としての器が違うって事よ!!
腹の立ちようが半端なかった。
仕事一点張りで、書類の手続きも後回しにして、私を蔑ろにして、周りが見えてないコイツが、偉そうに人を見下し、批判して…。
永田さんは、あんたのフォローまでして、私を安心させてくれたのに。
あんたの代わりに、あんな優しい言葉を掛けてくれたのに。
本当は、あんたが私に対して、投げ掛けなきゃいけなかったんだから!!
死んでしまえ、こんな奴!!
最初のコメントを投稿しよう!