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涙がたまる…。
私の一緒に住む相手が、こんなバカで。
同じ男なのに、全然違うんだもの。
自分すらも、バカだと感じてしまう。
「家が好きって事は、自分の家庭をそれだけ大切にしてるって事でしょ…」
うらやましい。
そうやって、いつでも思われてるって事が。
「隣の芝生は青く見えるって言葉が有るの知ってるか?おまえには、ただそう見えてるだけだよ。自分には優しい人だったから、そうやって思うだけだ」
おまえよりは…。
おまえの側に居るよりは…。
あの人の側に居る方が、心が穏やかで居られる。
芝生が青いだけじゃない。
その芝生に寝そべったら、きっと不安なんて、不満なんて、死ぬまで感じないはず。
本当にこの人と結婚して幸せだ。
そう思えるんじゃないかって。
「はぁ~…」
深い溜め息しか出なかった。
彼氏は、私の思いなんてどうでもよくて。
届いたモーニングセットを、黙々と食べていた。
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