5 喧嘩

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「俺が世帯主として、この部屋借りてんだぞ?!そんなに文句があるなら、出てけよ!!」 「はぁ?!何、その言い訳にもならない言い訳…。世帯主だって自覚があるなら、さっさと住民票を取り寄せて、転居移動させないって言ってんのよ!!」 彼は足を上げた。 ドカッ!…ドカッ!!… 私に足蹴りをしたのだ。 「さっきから、うるさいんだよ!黙れって言ってんだ!!」 ドカッ…ドカッ!!… 痛いっ…痛っ…痛いわ!ボケ!! 同じ所を何度もバカにしたように足蹴りを繰り返される。 でも! 私は何も間違った事、言ってない! 「都合悪くなると暴力だなんて、本当にあんたって男は…どこまで、小さいんだか!!」 「てめぇが口答えばっかして、俺の機嫌を取ろうとしないからだろ!!」 彼は私の頭を鷲掴みして、床に強く押し当てる。 「口答えされない行動したら、機嫌でも何でも取ってやるわよ!」 ボカッ!!… 最後に強く、床に頭を打ち付けられた。 その弾みで、私は下唇を切ってしまった。 彼は怒って、着替えを済ませて、さっさと眠る。 あんなに怒ってても、コイツは普段と変わらず眠りにつけるだなんて…。 本当に、人の悩みなんて眼中にないんだ。 私はというと。 全然、眠りにもつけずに。 別の部屋で、ずっと涙を流していた。
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