6 独身は自由

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彼氏は、帰宅してから私と顔を会わせたくないみたいで、相変わらず深夜帰りで、私を起こさないように朝も早めに家を出て行くようになった。 遅くなるという連絡一つすらもない。 私は正真正銘、一人暮らしのような生活になっていた。 ある日の昼中、 下にあるポストに手紙を取りに行くと、市役所からの封書。 もしかして、これ…。 「はぁ~っ…」 深い溜め息しか、もう出て来ないよ。 その時だった。 101号室の扉がガタッと開いた。 私は急に開いた扉に驚いて、封書を落としてしまった。 驚いていたのは、永田さんも同じで。 「すいません、驚かせちゃったかなぁ…」 そう言って、封書を拾ってくれた。 「あの、そんな事ないです…」 「はい、これ」 「あっ、ありがとうございます…」 私は封書を受け取り、こっそり上目遣いで永田さんの顔を見る。 ドキッ… やっぱり、凄くカッコいい。 作業服の袖を少しだけ捲って、ちらりとナマ腕が見えた。 しっかり守って貰えそうな、色白なのに強そうな骨太な腕。 やばい。 久しぶりに間近で見たから、緊張する。
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