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「そこまで悩む事じゃないですよ。それは思い込み、被害妄想ってやつですよ」
「えへへ…そうですかね」
永田さんは笑って、呆れていた。
でもね。
今の私には、そうやって在り来たりな言葉でも、かなり癒されてるんです。
タバコを持って出て来たから、きっと今からタバコを吸って、仕事へ戻るつもりなんだ。
少しだけ、私はもう寂しくなっていた。
それを一本吸ったら、二人の時間は終わってしまうって。
すると永田さんから声を掛けてきた。
「まぁね、普通は区切りを付けて物事を進めないと、どっかでハマりますから。あなたの意見は間違ってないと思いますよ」
「…はい、そう…ですよね…」
私は永田さんの優しい声に涙が滲む。
タバコを加えて、
「あんまり気にしないのが一番。なんとかなりますって」
そうまた、慰められた。
気にし過ぎる。
それも私の悪い癖。
よく、私の事を分かってくれているなぁ。
また、気持ちまで落ち着いた。
私の精神安定剤は永田さん。
そう感じた。
「それに、まだ彼氏彼女の関係なんでしょ?独身は自由に動けますから、今の内に楽しんでおいた方がいいですよ」
「それはそうですけど…」
私のここへ来た目的は、結婚だし。
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