1人が本棚に入れています
本棚に追加
2030年 iPS細胞やクローン技術といった医療技術の飛躍的進歩により人類は安心と平和を手に入れた。
はずだった…
光には闇が存在し技術を利用する者や独占しようとする者が現れた。
世界は技術により、人類がさらに発展し恐怖となるものがなくなり
より良い世界が訪れると信じていた…
しかし人類は愚かだった。
犯罪が激化したのだ…
一部のテロ組織や反社会勢力などに技術が漏れるのは早く、今では技術と素材が高値で取引されているという。
そして犯罪の始まりとなり、世界から手の平を返され責められている国が…
日本。
事の始まりとなったのは、欠損部位再生細胞…字の通りだが、事故や病気などで失った身体を再生する医療だ。
これをニュースや新聞で知った時、世界は賞賛と喝采を日本と研究者にあげた。
しかしここからの発展が神がかりだった…体内臓器再生細胞。
わずか数年で成し遂げた。
神を越えたとまで言われていた。
その数年後、事態は一変する…
再生細胞そのものに落ち度はなかったが医療に携わる者の人数に問題があった。
再生細胞発表後、世界中から患者が治療に訪れた、それは当然で日本経済も右肩上がりになると思われた…
しかし崩落は早かった…再生細胞を作る施設の補強、医師や技術者の育成などに莫大な資金と時間がかかった。
その為、再生細胞を利用出来るのは一部の金持ち、政界関係者や金融関係者達の所有物と化した。
そして街には格安で取引をする闇医者が現れ、正規なルートでさえ
医療ミスなどの問題が起こった。
やがて見るに耐えないと立ち上がった技術者達がいた。
義手作製者と機械工学者だ。
彼等は技術コストや生産性を考えた新たな再生技術を開発した。
ロボット再生技術…
ただ機械で出来ている腕や足などを身体に装着するわけではなく、パーツ1つ1つに人工知能が埋め込まれており細かい感覚を再現出来る技術だ。
恐るべきはその生産性だ、もともと日本は機械技術に関してはピカイチで生産に関しては開発データをもとに…ライン作業だ。
そう、まるで車を作るようにパーツが作れる。
もちろん常にフル稼動してるわけではなく受注を制限しバランスを維持している。
このおかげで庶民にも多少の無理で手に入るものとなった。
臓器再生は、今ある臓器に補助的な役割として機械を付ける事で対応した。
最初のコメントを投稿しよう!