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第1章 愛とは時に悲しく…幸せで…前編
あれから、2年間の時が過ぎ……
「いっくよぉ~!シューティングスター!!」
「ぬおっ!だが甘いわぁ!!
アイスウォール!!」
「へへん!甘いのはおにいちゃんだよぉーだ!」
由奈の放った弾は跳弾を繰り返し、弥の股間へと直撃する。
「フゴッ!?」
「やったぁー!おにいちゃんに勝ったぁ!」
「………。くはははは!
甘いな……リトルマドモアゼルよ……
我とて息子になんの対策もしておらんと思っていたのか?」
「ちぇー。」
口を尖らせすねる由奈。
メアとの闘いの後、自分の非力さを思い知った由奈は、毎朝、弥との模擬戦を日課とし、日々鍛錬を積んでいるのであった。
「だがリトルマドモアゼルよ。
ゴム弾とは言え、息子を狙うのはやめよ。
いつ我が魔力で作り出したファールカップが砕れてしまうか……
想像しても恐ろしいこと極まりない…」
「えー!!だって実践だとモンスターの核を砕かなきゃいけないんだよ?
だったら模擬戦でも狙わなきゃ!」
「我の息子を一緒にするな!」
「別に減るもんじゃないし…」
「減るわ!どアフォおぉ!?」
怒鳴る弥の背後から股間を蹴り上げる者。
弥のファールカップは激しい音を立て砕け散り、弥は力無く倒れた。
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