第2章

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「あたしね…前に付き合ってた人がいたんたけど…ずっと…騙されてて…」 「騙されてたって?」 「普通に恋愛してたと思ってたら、相手…実は既婚者だったの」 智哉くんは呆れたのか、こちらに目も向けず、黙り混んだ。 「だから、そう言う…嘘付くのとか…ちょっと嫌悪感と言うか…」 「そうっすか…」 芝生の広場の隅っこに出来た木陰に二人で並んで腰を下ろして浜辺を眺めながら、未だにトラウマになってるっぽい過去の話をした。 「なんか、みすなさんの経験値って…やっぱ違いますね。」 「なによ?経験値って(笑)」 「大人だなぁ~って」 なによ…それ… 「僕はガキなんで… で、何を知ってるんですか? ていうか、僕、嘘なんかついてないですよ?」 盗み聞きしてたみたいで、話したくなかったけど、他に言い様がなくて、そのまんま先週ファストフード店で、智哉くんが友達と話してるの耳にしたとを言った。 「え?マッ○(ファストフード店)?」 智哉くんは、ホントに暫く考えて、やっと思い出したらしい… 「あー…、そう言えばマッ○行ったかも。」 でも、それから暫くまた何かを考えてたのか黙り混んでしまった。 「んじゃぁ…、相談って訳じゃないですけど…、愚痴みたいなもん、聞いてくれます?」 と、智哉くんは話始めた。 サークルの先輩と付き合ってたけど、その彼女がサークルの尊敬する先輩とキスしてるのを目撃して別れちゃったと言うことらしい。 「それも、みすなさんと初ツーリング行った数週間前の出来事だから、あの時彼女いないってのも嘘じゃないし… 本当の事を知らない奴らが勝手な噂をごちゃごちゃ言ってくるけど、自分だけの事じゃないから詳細なんか話せないし…話す気もしないけど」 で、あんな感じで一人で責められてるんだ… 「え?それで最近サークル休んでるの?」 「んー、その後にちょっとブチ切れちゃって…サークル内はその元カノの見方ばっかりなもんで…」 「智哉くんもキレる事、あるんだ」 「ありますよ。 彼女、僕が好きな人が出来たって言ったら、彼女と付き合ってる時からその人のコト好きだったのかとか言い出して…ブチ切れました。 お前と一緒にするなって怒鳴って…しまいました。」
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