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「なんか…女子って分かんないんすよ…意味分かんない。」
智哉くんは、こちらを見ずに前方の海を眺めながらため息を吐くように言った。
やっぱり、彼女とモメてるのかなぁ…
「なんだか、酷い言われ様だね(笑)
あたしの事は分かるの?」
「分かんないっすけど…あんまり裏表が無さそうかなって…」
いきなり柔らかな表情でこちらに向くから、胸の奥が…痛い…
所謂、きゅんとした。
「そう?あるかもよ?裏の顔が(笑)」
動揺を隠すように、ニヤリと悪そうな笑みを作って誤魔化した。
「そうなんすか?恐いっすね(笑)」
「あははは(笑)ウソだよ。そゆの面倒だし(笑)」
「やっぱり?(笑)」
「えー?失礼だなぁ(笑)」
「あははは(笑)すみません(笑)」
それから、バイクの話やゲームの話を一頻りしてるとあたしのお腹が小さくきゅるるるっと鳴った。
「腹空きましたねぇ」
「き…聞こえた?」
恥ずかしさに、顔が赤くなるのが分かる。
「え?聞こえました?腹鳴っちゃいました(笑)昼飯まだなんすよ。
みすなさん、食いました?」
「え?智哉くんも鳴った?あたしも(笑)
一人で走る時はあんまり食べないんだぁ~
どっか行く?あ、予定あり?」
「一緒していいっすか?」
「もちろん」
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