第1章

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ただし、自分の選択には責任を持っていただきますよ。 移動させる地点を、しっかりと、自分の目で、絨毯に押し付けるように見ろというのだ。 針の位置はすべて見えているし、移動させる場所も自分で決められるのだから、なんのことはないはずである。 移動させる場所を決める、その場所に目を近づける、移動させる。 移動させる場所を決める、その場所に目を近づける、移動させる。 しかしそのゲームを続けるうちに、男はついに狂ってしまった。 今日は、もう、無理です。勘弁して下さい。無理です。 その男の様相を見て、来客達は満足そうに帰っていった。 果たして男は愕然とし、俺はもう炒飯以外は口にできないと言った。 だが同時に、他の料理を晩御飯として出したことに気づき後悔した。男は懺悔しながら残りの料理を貪り始めた。 妻はそれを見て憤慨していた。 気づくと、残したはずの炒飯がない。妻に問うと、もう隣の人にあげてしまったと言う。 男は妻を外に引きずり出し、そのまま殺した。
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