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「……グガガガガ………シ、ネ……ギギギ…!!」
「!!!」
背後から聞こえる悪霊の怨嗟の声に突き動かされ、私はただがむしゃらに階段を駆け上がって行く。
――――こんな能力、私はいらない。
――――視えるだけじゃ、どうにもならない。
話をすることも、成仏させてあげることも出来ないなら、苦しみや悲しみから救ってあげることなんて出来ないのだから…。
――――ううん。
それどころか、私から大切な人を奪っていくのだから…。
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