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「――――グガガガガギギギィィイィイィ…!!」
「!」
幼い日の『悪夢』を思い出しかけた私は、徐々に近づく悪霊の声でハッとし、再び背後の悪霊から逃げることに意識を向け直す。
(……ど…しよ…っ!! だんだん、近づいて来てる…!?)
はぁはぁっ、と荒い息を吐きながら、すでにふらふらの足を無理やり動かして、ただ走り続ける。
もともと運動が得意な方ではなく、ペース配分なども考えずに全速力で走って来たためペースはかなり落ち、悪霊はもうすぐそこまで迫って来ていた。
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