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「鳴瀬さん、オムライス食べま…」
え。
ドクンと心臓が揺れた。複雑に大きな音を立てて揺れた。
「っ」
泣いている。
鳴瀬さんが眠りながら泣いていて。目を瞑っているのに涙が両頬を伝っていた。
どう、して。鳴瀬さん…どうして泣いてるんですか。
「なるせ、さん」
静か過ぎるくらいに涙が流れるから私も静かに名前を呼んだ。
「…鳴瀬さん」
声が震えて私は緊張してるんだって気付いた。
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