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プロローグ
獣のように四つん這いになった姿勢で、腰を高く掲げ上げている。
そんな自分のあられもない姿も、今は気にならない。
岡野「あ、いい……んっ」
鷲見「そんなに締め付けるな」
背後に覆いかぶさるように慶さんが僕に体を打ちつけてきていた。
逞しい胸で乱れる鼓動が、直に背中から伝わってくる。
そのたびに、最奥部を突き上げるもの。
岡野「やぁ……大きくしない……で」
鷲見「聞けない。お前が、かわいすぎるのが悪い」
艶のある声が、耳のすぐ後ろで囁いてきた。
岡野「んふっ」
慶さんが僕の耳たぶを噛む。
でも痛みよりも、甘美な疼きが背中を突き抜ける。
岡野(……感じすぎて……もう、……)
何度極みに押し上げられたかわからない。
それなのに、もっとと自分の奥が求めているのがわかる。
どくどくと脈動する熱に、羞恥も理性も、ふり捨てるしかない。
同じようにわかっている男が、背後で獣のように僕を翻弄していったーー。
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