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鷲見「っ!!」
突然の僕の行動に、鷲見社長が目を丸くする。
鷲見「ヒロ……」
岡野「僕は、鷲見社長を信じてますよ」
鷲見「ふっ。こんな怪しい男なのにか?」
岡野「そんな悲しいこと言わないでください。……仕事で、手を抜いてるようには見えませんでした。真摯に取り組んでいるのも、わかったし……そんな人が、あんなことするわけありません」
鷲見「ははっ、甘いな」
岡野「甘くてもいいんです。自分が信じたことをしたいんだから……」
僕よりもずいぶん大きな男の人を、自分の小さな腕の中にぎゅっと抱きこんだ。
せめて、僕だけは味方だと思ってほしくて……。
岡野(みんなに責められたとき、表だってかばってくれた。どんなに、嬉しかったか……今度は、僕が味方だってわかってもらう番だよね)
鷲見「…………」
鷲見社長は、狭い腕の中、じっとしている。
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