第10話

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慶さんのマンションにつくと、すぐに服を脱がされた。 前立てのボタンも引きちぎるかと思うくらい、性急に外される。 肩からシャツを引き下ろされるときには、もうベッドに押し倒されていたーー。 鷲見「ヒロ、愛してる。俺の人生のパートナーだ」 岡野「……慶さん……どうしよう。泣きたいくらい……嬉しい……」 鷲見「今、泣くなよ。別のことで、啼かしたいからな」 岡野「っ!!」 (体温があがる……) 上半身を起こした慶さんが、ざっと上半身の服を脱いでしまう。 あらわになったアスリートのように鍛え抜かれた裸体から、目が離せない。 しばらく入院していたとはいえ、鋼のように鍛えられた筋肉の衰えは、ほとんどなかった。 それは、どこを見ても完璧な体には、男として嫉妬するくらいで……。 鷲見「なにを見惚れてる?」 岡野(そう言えちゃうところが、慶さんらしいよね) 「いい男だなって」 鷲見「当たり前だ。ヒロの男だからな」 ふっと不敵な笑みにも、男らしい色気がしたたるようだ。 岡野「愛してます……」 鷲見「俺は、その倍愛してるな」 岡野「僕だって」 鷲見「こういうのは実力で示してやるよ」 くちびるを吸われ、強く体を抱きしめられた。 直接触れる、肌と肌の熱に、思考が奪われて行くーー。 逃れられないと言う幸福を噛みしめながら……。
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