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岡野「え、あ、慶さん。おかえりなさい」
鷲見「それは、だめだ」
岡野「……っ」
すぐにボトルを取り上げられた。
あんまり急な動きだったから、目をパチパチさせる。
岡野「ど、どうかしたの?それに、そのボトルは」
鷲見「これは、なんでもない。昔の仲間からもらったお酒だ。だから、子供のお前は危ないから飲むな」
言いながら、さっさとまた棚の奥に仕舞われてしまった。
岡野「お酒なら、僕だって飲めるよ。二十歳すぎてるのは知ってるでしょ?」
鷲見「これは40歳を過ぎないと飲めない酒だ」
岡野「って、慶さんだって40になってないのに」
鷲見「だからとってあるんだよ」
慶さんは棚の扉を閉め、さっと立ち上がると手をはたく。
鷲見「お腹空いたな。なにかあるか?」
岡野「う、うん。今日はハンバーグ作ってあるよ」
その後、怪しいお酒のことは忘れて、食事をする。
でも、後片付けをしようと、キッチンに戻ってくると、あの甘い匂いが鼻をかすめた。
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