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「止まれ。止まれ」
魏粛は覇上の陣で、劉邦の兵に止められた。
「そなたは何者じゃ」
槍と松明を向けられ、魏粛は一瞬たじろいだ。
「はい。旅の薬商で魏粛と申します。貴軍の武将、曹無傷殿をお連れ致しました」
そう言うと魏粛は馬を下り、頭を下げた
「何。曹無傷だと…」
一人の兵が松明を持って、馬に乗せられた曹無傷の顔を照らした。
「間違いない。曹無傷だ。劉将軍にお知らせしろ…」
そう言うともう一人の兵が陣の奥へ走った。
「ご苦労だった。我々も曹無傷を探していたのだ…」
そう言うと、二人がかりで気を失ったままの曹無傷を、馬から下ろした。
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