デートしませんか?

2/4
前へ
/25ページ
次へ
もう夏なんだなと昼間に実感した。 何か面白い物でも見つからないかと思って外に出かけたのはいいものの、その威力に家へと逆戻り。 その為、この通り。 この時間帯しか、外に出歩けない。 長袖を着用しているが、あの暑さでは干からびてしまうと感じた。それに強い日差しも加わるとなると、本当に干からびてしまう。 本当は、夜に出歩きたくないのだ。 昼間でさえ、目が悪いのに眼鏡をしていない人と同じぐらいの視界で過ごしているのに、夜になると何も見えない。 昼間は、見える距離まで近付く為、よく「近い」と言われるのだがそれは目が悪い為、仕方がない事。 眼鏡をかけて治るのなら、喜んでかけるがそういう問題ではない為、眼鏡をかける事はしない。その為、目をよく閉じて歩いているのだが、それを「笑っている」と捉えられる。間違ってはいないのだが。 なんだかなぁ、と思いながら夜風に吹かれ髪がなびく。その時に、近くにあった木の葉も揺れて、誰かがいるのだと見えないが分かった。 (この時間帯に、木に……乗っている?猿でしょうか) 不思議に思いながらその木に近づき、そして上を向いて「失礼」と声をかけた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加