よろしければ、私と

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雲一つない、今日のような日を、晴天と言うのだろう。清々しい日だとは思うが、太陽の光を遮る物がないのは、少し辛いと言うか、何と言うか。 地面の上を歩き進めていると、目の前に立ち止まっている一人の女性が視界に入った。 青みがかった白髪。髪色と同じ色の耳を、頭に生やしている。露出が高めの中華服。愛らしい顔立ちに反し、体は大人。 知り合いと言うわけでもないのだが、何となく何をしているのか気になり、ここで気になったのも、何かの縁だと思い、近寄って話しかけた。 「失礼、御嬢さん。何をされているのですか?」 にこりと、警戒されないように話しかけたつもりだったが、どうやら驚かせてしまったようで、何かを握っていたのか、ぱらぱらと地面に落ちて行った。 「な、なんでしょうか?」 どうやら、怯えもさせてしまったようで、これじゃあ不審者と何も変わらないなと、苦笑をもらした。 「怯えさせてしまい、申し訳ありません。何をされているのかなと気になったもので」 にこりと笑いかける。警戒を少しでも解いてくると、話しやすくて嬉しいのだが、どうだろうか。 にこにこと笑いかけて、少し経ってから、ようやく口を開いてくれて、少し嬉しかった。 「これを、食べていました」 袋に入っている物を見せて貰い、最初は何か分からなかったが、少し考えて、ようやくわかった。 (あぁ、金平糖……と言うものですかね?) 甘くて美味しいと聞いた事がある。扇明からしたら、砂糖を固めた甘ったるい物にしか見えない。
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