第1話

10/12
前へ
/47ページ
次へ
…恋とか…愛とか私には無縁。 私は1人で良い…1人でいいもん。 ------ ------------ 目が覚めると、昨日カーテンを閉め忘れた部屋は、眩しい位に明るかった。 ベッドにうずくまって寝ていただけで布団も着ていなかった… 背筋に寒気がした。 時間を見る為に、携帯を見ると… …万樹からの着信… …万樹からのメール… ヤバッ…更に私は青ざめて、背筋は寒気を感じた。 すぐに万樹に電話をした。 「もしもし、瑞穂?昨日どうしたの?どこ行ってたの?さらわれたんじゃないかって心配して…。でも…良かった。無事なんだね。」 焦った様子の万樹。 激怒される事を想像していたから、拍子抜け…。 「万樹、心配させてごめんね。なんだか風邪引いたみたいで…しんどくなっちゃって。」 …嘘…ついちゃった… 「そっかぁ、じゃぁゆっくり寝てね。連絡ありがとう。…あと篤さんが遅れて来て…瑞穂がいないっていったら、心配して直ぐに探しに出たの…篤さんも少し顔が赤かったから風邪だったのかも…。私から連絡しとくね。」 「あっ…いや大丈夫…」 …って言う私の声は万樹には届かず…電話は切られてしまった… …顔…赤かった…? 体調が悪そうには見えなかったけど… ……あ…私…義兄をビンタしたんだった… また嫌な気分がぶり返し、布団に伏せた。 また…いつの間にか眠りについてしまった。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加