第4話

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大学のカフェでココアを飲みながらバイト雑誌をめくる私。 「万樹、何か良いバイトしらない?」 「ファミレス?」 「やだ。」 「ガソリンスタンド?」 「もっとやだ。」 「交通整備?」 「ない…ってかわざとでしょ?私がやらないの分かってて…もう。」 「ぷっ…バレた?なんでこの時期にバイトするの?あ、クリスマス近いから?篤さんへプレゼント?」 クリスマス…忘れてた… 「ちがうよ。今年も1人だよ。」 何故バイトをしなくてはいけないかを万樹に説明したら、大笑いされた。 「篤さん、きっとわざと高いメガネ買ったんだよ。」 「え?なんでよ?」 「安いものなら、直ぐに弁償して終わり。でも高価なら弁償するまで瑞穂との繋がりが出来る。瑞穂のマジメな性格はお見通しなのよ。」 そう言うと、万樹はニヤリと笑った。 「篤さん、なかなかやるわね。」 万樹はそう言うと、私からバイト雑誌を奪い、私が出来そうなバイトに赤丸を付け始めた。 「これなんか良いんじゃない?」 万樹が指さす方を見て… 「ゲッ…ウエディングドレスのモデル。バイト料は、一回2万円。どんな内容よ。」 不信に思う私とは裏腹に、万樹は目を輝かせていた。 「キレイなドレスを来て、お化粧して高価なアクセサリーを付けるだけで2万円は、すごい。これにしなよ。」 そう言って、勝手に電話をして日取りを確認していた… …万樹の思い切りとスピードをついてけない。 本当に大丈夫なの? 不安ばかりが強くなっていた。
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