第4話

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万樹が勝手にに決めた、バイト…でも万樹が決めなきゃ、決まらなかったバイト… 私、万樹がいなきゃ生きてけない…なんて考えながら、バイト当日を迎えた。 ----- ---------- 「はじめまして、浅川 瑞穂と申します。モデルの仕事は初めてで御迷惑をおかけするかもしれませんが、一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします。」 勢いよく挨拶をすると、雑誌編集部のスタッフから拍手が沸き起こった。 「こんな可愛い子がモデルだなんて、きっと良い作品が出来上がるわ。」 そう言って、スラリと背が高く、腰まである長い髪、女性らしさが際立つスーツを着た、編集長の森野 凛さんと握手をかわした。 「早速だけど、スタジオ入りよ。可愛く変身しちゃいましょ。あとはカメラマンの指示に従うだけだからね。」 「は、はい。」 「じゃぁ、まずはヘアメイクからね。」 通された部屋に入ると、緊張から顔も見ずに頭を下げ挨拶をした。 「瑞穂…?」 そう聞こえたような… ゆっくりと視線を目の前の人へ向ける。 「マジかよ。これって運命?」 「結城君…なんでここに?」 「それはこっちのセリフ。瑞穂もしかしてモデルするの?」 「う…うん。」 急に恥ずかしさがMAXとなり、顔が熱くなってきた。 「2人とも知り合いなんだ。そしたら話は早いわ。要、任したわよ。」 そう言うと凛さんは部屋を後にしてスタジオに向かった。 ど…どうしよう。 知り合いがいる中でモデルなんて…余計に緊張する… 2人きりになって、視線を泳がせる私を見て、結城君が噴き出した。 「瑞穂、さぁ座って。ヘアメイク始めるから。」 肩に手を置かれ、鏡の前にストンと座らされる。 鏡ごしに結城が話し出した。 「俺ね、将来はトータルコーディネート出来る店を持ちたいんだ。だから、色々と経験が必要でね。髪もメイクも洋服も、あ…着付けもね。」 「うん。」 結城君、将来の事…ちゃんと考えてるんだ。目標に向かって突き進んでいるんだ。 「ねえ?なんか…もうチョイ良い反応欲しいなぁ。すごい、カッコいいとか…瑞穂それじゃぁ、あげまんになれないよ。」
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