第1話

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…人ってなんで生きてるんだろう? …なんで1人じゃ、生きて行けないんだろう? 私…1人でも大丈夫そう…。 私の母は、私が幼い頃に離婚した…。 母が言うには、“愛なんてない夫婦” だったとか… 散々、教え込まれた…キレイでいなさい…頼れるのは自分だけだと。 母1人、子1人…生きて行くのに必死だった。 そして愛なんて儚いものだと言った母が、私が17歳の時に再婚した。 お金持ちの人と…また愛はないのかも…でも以前よりも肩の力が抜けた母がいた。 そして私に5歳年上の大学院生の義理の兄が出来た。 万樹いわく、メガネが良く似合うイケメン…らしい。 全く興味が湧かない…だから万樹は余計に私を心配した。 『男を知らずに老いていくの?』 って…。 ほっといてよね。 でも、昔から…今も私の唯一の支えは、万樹だった。 派手に見えるけど、いつも真っ直ぐで自分に正直…羨ましいと思う。 私は万樹の恋人探しのために散々合コンに参加した…。 なかなか運命の人は見つからないらしい…。 そして…私は大学4年、22歳になった。 全く男を知らずに…。
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