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「この世にラノベ的展開などあり得ん。どこぞのssでは主人公を自分に見立ててラノベ的展開を繰り広げ楽しんでいるが、それはそんな展開が現実に存在しないから楽しめるのだ。だからこそ人はラノベを読み、新巻が出るまで同胞たちと論じたりするのだ。そもそも考えてもみろ。ラノベに出てくるようなキャラが現実に存在するか?否だ!巨乳の生徒会長?ツンデレな学級委員?ヤンデレな幼馴染み?そんなのラノベだけだ!たいたい巨乳な女なんぞ皆AV女優だろうが!そんな身近に巨乳がいてたまるか!まして学生だぞ!そんな奴が現実に存在するわけ」
「またやってんのか数。」
下から声をかけられ男は声を止めた。
「む、伊従か。」
「そ。今日も1人批判?」
「そうだ。また哀れな男共に遭遇してしまってな。鬱憤を晴らしていたところだ。おっと喋り方が戻っていたな。」
「別にそのままでいいと思うけど。」
「そういうわけにはいかないんだよ。こんな喋り方する奴ラノベくらいにしか存在しない。まるでラノベに憧れてるみたいじゃないか。」
「違うの?」
「違うな。ラノベは好きだが憧れてはいない。なんせ存在し得ないからな。おっと、また戻っていたか。」
そう言って男は滑り台から降りる。
「よくそんな所で大きな声出せるね。」
「人が来ないからな。ここは良い所だ。ラノベを読むのにうってつけの場所だ。」
そう言って男は手に持っていたラノベをポンポンと叩く。
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