5人が本棚に入れています
本棚に追加
「確かにいつもここで読んでるね。」
「読むなら静かで涼しい所だな。騒がしい所では集中できない。」
2人は公園を出て歩き出す。今日は午後からの授業なのだ。
「さて、伊従よ。」
「ん?」
「あれを見てみろ。」
男が指差す方にはいかにもチャラいという言葉が似合う服装をしている男が女に話しかけている。しかも女はとても迷惑そうな顔をしている。誰が見ても明らかな、
「ナンパだね。あんな典型的な服装でよくできるな、って数?」
数という男はいつの間にかナンパ男の方に近づいていた。
「おい貴様。」
「いいだろお嬢ちゃん…ってなんだお前?」
ナンパ男が振り向くと同時に、
「白昼堂々とナンパとかどこのスレだよ!!」
「は…はぁ!?」
声をかけられたと思ったら訳のわからない怒りを受ける。ナンパ男の反応は当然のものだ。
「な…なんだよお前!この女の知り合いか?」
「知らんなそんな女。元より赤の他人だ。」
「だったら邪魔すんなよ。俺たちはこれから遊びに行くんだからよ。」
「ナンパとかなんだよ!どこのスレだよ!そんなんスレの中でやれよ!」
「なんだよさっきから「スレ」「スレ」ってよ!」
「知っているか!スレ内でナンパ男がどれだけクズ男に見えるかを!」
「な…なんだとぉ!?」
ナンパ男は苛立ったのか数なる男の襟を掴む。
最初のコメントを投稿しよう!