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◆◆◆◆◆◆ ぼんやりと頬杖をついたまま、窓の外を眺める。 「みや!…朝宮!聞いてるか?」 担任の杉山の声で我に返る。 ……ヤバい。全然聞いてなかった。 「…すいません」 「おいおい、大丈夫~?最近いつもだね。……放課後、社会科の準備室に来なさいね」 「…はい」 呼び出しを食らってしまった。まぁ、理由は自分でも分かってる。 何事もなかったなかったかのように、授業を再開させた先生の背中を目で追い、黒板に視線を移す。 そこに書かれた黒板の版書をノートに書き写そうとした。が、すでに何回も消されたあとで、途中まで書いていたノートの文章と繋がらない。 「じゃあ今日はここまでね」 先生の声と同時にチャイムが鳴り、刹那ははぁっとため息を落とした。
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