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でも、高2の冬。
私は走ることを少しの間、取り上げられた。
疲労骨折したからだ。走れない事がこんなにもつらい事だとは思わなかった。
「ちはや、怒ってんの? また、怖い顔してんですけど」
放課後の教室から、グラウンドを眺めながら、友達で陸上部のマネージャーの樹里と話していたら、樹里がそう言った。
「ん。走りたいなあと思って」
「今は治すことだけ考えないと」
「小早川から走る事取ったら何にも残んねーもんな」
「ちょ、遠藤何? その無神経越えすぎてる発言」
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