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「寒かったー。はい。コピー」
遠藤と一緒にコンビニから戻って来た樹里は、手際よくみんなにコピー用紙を配り始めた。
「ちょっと、樹里、なんで野口英世までコピーしてるの?」
「なんかご利益ありそうなかんじだから」
「ご利益って……」
「諭吉の方がよかったかなあ」
遠藤がゲラゲラ笑い始めた。
「春野、ちょっと待ってとか言うから何してんのかと思ったら、真面目な顔してこれコピーしてたんだよ。もうおかしくて」
「な。遠藤だってノリノリだったじゃない。ねえ、トキご利益あるでしょ?」
「う……。あるかな? うん。春野さんがそういうならきっとある……かな?」
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