4

12/29
516人が本棚に入れています
本棚に追加
/336ページ
「バスの停留所の間隔よりも短い距離なんだけどなあ」 遠藤と樹里から少し間隔が空いてからトキはそう呟いた。 「シーッ。樹里って心配性なの。でも、こないだ歩いて帰れなかったのは事実でしょ?」 「でも、大丈夫って、言える時は本当に大丈夫なんだってば。ダメな時はダメって言う。みんな俺の不健康キャリアを舐めてるね」 トキは少し威張った調子で胸を張ってみせて、私はそれに少しイライラした。 「そのキャリアの事こっちは最近初めて知ったんだから、戸惑ってもしょうがないでしょ!!」 「そっか。そうだよね。ごめんね。小早川さん」 「別に謝って欲しいわけじゃない」 .
/336ページ

最初のコメントを投稿しよう!