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口ごもる俺を見て、
「あっ……と……そう…ですよね。空良野さんだって淡白そうだけど、溜まって吐き出す…いや、抜き出したくなることもありますよね」
『キャッ』と恥ずかしそうなに左右の頬を押さえ、芝居がかった声を出す。
「わかりますっ!俺も健全な男ですからっ!実は入社以来何度か、ここに籠ってマッパで抜いちゃいました。オカズは内緒…テヘッ」
って顔を隠してくれる。
が……勘違いにも程があるっ!!
「ち…違うから…」
「違うの?ちぇっ…せっかく空良野さんと同志かと喜んだのに~。残ね~ん…」
(貴様などと同志扱いするな!このズリ猿がぁぁ!)
疲れがさらにどっと押し寄せる。
「疲れた顔をしてる…大丈夫ですか?」
覗き込むように俺の目を見る。
「あ…ああ…さすがに週末だからな」
(芸の出来る猿以下の人間の相手をしてるんだ。疲れも溜まる…)
心の中で文句を言っている俺に
「後で肩を揉ませてください。立ったままだと、俺の方が低いから、座った時に…ねっ♪」
そう言うと、黒桂は先に戻っていった。
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