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「笑美の浴衣姿、すごく楽しみだな。」
己一は嬉しそうな笑みを浮かべ、ソファーに腰を下ろしタバコに火を点けた。
自宅に帰りすっかり落ち着いたためか、油断して思わず鼻から煙を吐く己一。
私と己一しかいないこの部屋の中に、愁斗と同じ“LUCKY STRIKE”の香りがふわりと香る。
「フフッ・・・。鼻から煙出てるよ?」
実家から持ってきたキャリーバッグに自分の荷物を片付けながら、私は己一の間抜けな姿を指差しケラケラと笑った。
己一は少し恥ずかしそうに顔を赤らめながら、私の傍に転がっていたピンク色のウサギに目をやる。
そして嬉しそうにニッコリと笑みを浮かべ、衣類を畳む私にこう声を掛けた。
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