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「…出てきた…だと?アレに捕まったら確実ではないのか?」
「分かりません…何かしらの条件があるのではないでしょうか?」
「うーん、考えられるのは弱らせたり…かな?」
「でも、弱らせられた覚えはないけどなぁ…。」
「エオルドだから、簡単に捕まえられたんじゃないの?」
「ちょっと!?それ、どういう意味!?」
どうもこうも、ただ単純に「エオルドだから」の理由であっさりと捕まえられたのだろうよ。
「エオルド黙れ、時間稼ぎに集中出来ないだろう。それに、お前らも息抜きはそれくらいにしておけ。」
「…僕の扱い酷くない?」
「…エオルド、サボる暇があるならグウィネスかドルムントの背中に救助した人を乗せてくれ。」
「うん…分かった。すぐ行くよ。」
メルローズが再び力を溜める。
目標は…がっくりと肩を落としながら、とぼとぼと歩くエオルド。
俺はメルローズの視界から外れているので、たまたま除外されているのだろう。
「グガァ-!!」
「…あ、エオルド。」
「どうしたのアウロラ?」
「………。」
「…ぼ、僕に何か付いてる?」
どういう言葉で危険を伝えようか悩むアウロラ。
急に名前を呼ばれた上で黙るアウロラに、自身の何かをチラチラを見るエオルド。
そのちょっと後ろでエオルドに狙いを定めるメルローズ。
…果たして、アウロラはエオルドにちゃんとした危険を知らせることが出来るのか?
「後ろ…後ろに…。」
「後ろ?後ろに何かあるの?」
「うん…あと、早く今居る場所から…に「残念、時間切れだ。」…残念。」
「えっ…時間切れ?確か、後ろがどうとか…!!」
エオルドが恐る恐る後ろを振り向くと、メルローズの水圧砲がエオルドに迫る。
そして、次の瞬間…エオルドは空高く吹き飛んで近くの瓦礫の山に突っ込んだ。
ありゃあ、死んだな…。
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