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「エオルド、大丈夫…かな?」
「大丈夫だ、凄く良い笑顔で飛んで行ったから。」
凄い水量でエオルドの姿は見えなかったけど、さらっと末路を言うよりかはましだろう。
「笑顔なら…大丈夫?」
「ああ、きっと吹き飛ばされた所で隠れて喜んでいるに違いない。」
「喜んでいるのに…隠れているの?」
「エオルドはそういう奴なんだ、しばらくそっとしといてやれ。」
「うん、分かった。」
アウロラは納得したかのように俺から離れ、仲間の場所へと戻って行く…願わくはエオルドの事を仲間に知らせて欲しいね。
「う…ガアァァ!!…あぁぁギャアアァ!!」
「おやおやメルローズさん、随分と苦しそうですね?」
「ぐ…うぅぅ…リグアァァ!!…ョウガァァ!!」
「暴れながらも必死に理性を取り戻そうとする姿…俺もこうなるのか。」
それにしては取り戻すのが速い…恐らくは、極限に引き上げたとしても所詮は自分自身の力。
自らの身で知っている力は暴走しても、多少時間はかかるが制御出来るのだろう。
…逆に言えば、自分の知らない力によって暴走したら制御不能になるという事だ。
「うわ…想像したら、そこまでしてまで力なんて欲しくないな…。」
「何…を!!想…像したの…です…か!?」
「まあ、そんなことはその時に考えますか。」
まずは着々と暴走する力を制御下にし、安定しつつあるメルローズを片付けないといけないとね。
暴走の力を見事に制御下においた先輩に胸を借りるような形で、わざと魔力を高めさせて魔力に取り込まれてもらおうか。
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