301人が本棚に入れています
本棚に追加
「好きなら! 嫌がるなよ!!」
上に股がり、シャツのボタンに手をかける。
ごろん。
ん?
何で天井が視界に入るんだ?
「けい君こそ! 可愛いのに何で俺を抱きたいんですか!」
どうやら俺は葉月に押し倒され返されたらしい。
ならば!
「葉月が綺麗だからだよ! 8歳の時から結婚したかったの!」
ぐいっとまた押し倒す。
「無理無理! 諦めて下さい!」
ごろん
「葉月こそ!」
ごろん
「あっ! 服に手を入れるな」
ごろん
「葉月こそ、首にキスするな!」
俺と葉月はいつしか押し倒しては押し倒し返し、ごろごろごろごろリビングを転がり、俺はソファに背中を打ち付けた。
「――けい君」
背中を強打し悶える俺を見下ろして、葉月はソッと俺の頬に触れる。
ハァハァと、押し倒しまくったせいでお互い息を乱しながら見つめ合い、先に口を開いたのは葉月だった。
「愛しとーよ。けい君を」
最初のコメントを投稿しよう!