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「リーダーとか。」
宇野ちゃんのその言葉に固まった。
「うん。それは困る…。」
「でしょ!」
先輩から話を聞いた時も、気になったが、もし、リーダーも誤解してたらどうしよう。
不安になった。
「千晃?」
「あっ、うん。」
急に暗くなった私を心配してか、宇野ちゃんの顔も曇って、慌てて話し出した。
「まぁ、ほらっ、リーダーはね、私たちの事よく知ってるから、誤解する事は無いと思うよ。きっと。」
「そう…だよね!」
宇野ちゃんに言われると、本当にそう思えて安心する。
少しホッとしたところで、注文したパスタが届いた。
「おいしそ~。」
「食べよ、食べよ。」
「「いっただきまーす!」」
お昼休みもだいぶ過ぎた。
二人で黙々とパスタを食べた。
「ごちそうさまでした。おいしかったね。」
「うん!ごちそうさまっ。」
食後の紅茶を飲みながら、そういえば…と、宇野ちゃんが話し始めた。
「関西から、新しい人が来たの。」
「あぁ、與さん…でしょ?」
「あれ?知ってんの?」
「うん。朝、受付で会ったの。」
「そうなんだ。イケメンくん。リーダーが王子って呼んでんの。」
宇野ちゃんが楽しそうに笑う。
あの二人、仲良さそうだったな…。
タメ口だったし。
「リーダーの知り合いなの?」
「なんか、リーダーが関西に出張した時に、仲良くなったみたいよ。」
そういえば、去年、二週間位出張してたな。
会社で会えな~い!って、宇野ちゃんに愚痴ってた。
「あっ、そろそろ出なきゃ。」
宇野ちゃんが時計を見て、そう言った。
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