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リーダーが何やら話している姿を横目に、私はポーチを定位置にしまい、席についた。
「わっはっはは!」
リーダーの声が受付に響く。
好きだな…この声。
目を閉じて声に耳を傾ける。
「おはよう。」
同じ受付の小坂さんに声を掛けられ、焦る。
「おはようございます!」
「今日も元気ね。目つぶっているから、寝てるのかと思っちゃった。ふふっ。」
「あっ。すみません。」
恥ずかしい…。
「ううん。お人形さんみたいだったよ。」
笑顔でそう言われて、ますます恥ずかしくなった。
「浦田くん、朝から賑やかね…。」
「そうですね。」
席についた小坂さんと、まだ話しているリーダーを見た。
「あのイケメンくんは誰?」
「あぁ、関西から異動になった與さんっていう方です。」
「そうなんだ。格好いいね。」
「小坂さん好みなんですか?」
「え?伊藤さんは?」
私はガッチリした人がタイプなんで…なんて、たわいもないやり取りをしていると、リーダー達がこちらに来た。
「おはようございます。小坂さん。」
「おはよう。浦田くん。」
「こいつ、今日からうちの部署に来た、與真司郎です。よろしくお願いしますね。」
紹介されると、一歩後ろにいた與さんが、前に出てお辞儀をした。
「おはようございます。よろしくお願いします。」
「おはようございます。小坂です。よろしくお願いします。」
立ち上がった小坂さんに合わせて、私も立ち上がった。
「伊藤です。よろしくお願いします。」
頭を下げると、與さんもまたお辞儀をして、よろしくお願いしますと言った。
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