ゼロの小さな挑戦

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「グガアアアアア!?」 初めて、筋肉男が苦悶の表情を浮かべる。 「スゴイ! 効いてる! スゴイよピンキーちゃん!」 「その名前で呼ぶなっつうの!」 「ごめんねえ、キーちゃん。でもスゴイよ、今ならいけるねえ」 たたみかけようと構えるふくよかちゃんを、ちびっ子魔女が慌てて押しとどめた。 「ダメだファウエル! 多分物理はビューの体にしか効かねえ。あの気味悪いのを倒せるのは、多分魔法系だ」 「ええ~、出番なしぃ?」 不本意そうに唇を尖らせるが、確かに特に格闘系は相性悪そうだもんな。 「しょうがねえだろ、実体がないんだ。気の塊みたいなもんだからな。わかったら大人しく援護してくれ」 「ふうん、気の塊……」 「できるだけビューの体に傷をつけるなよ、攪乱で充分だ」 言うが早いか、ちびっ子魔女はもう次の詠唱に入ってしまった。
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