8669人が本棚に入れています
本棚に追加
ライオン君も頷いたのを確認してカエンが話し出したのは、色んな意味で驚きの…長い話だった。
「そうだなぁ…まずはどこから話そうか…。」
少し逡巡して、そして話し出す。
いつものざっくばらんな感じはなりを潜め、厳しい顔なんかするもんだから、こっちまで緊張してしまう。
…なんかこう、難しい話なんだろうか。
「ゼロとコンタクトを取ってから、国の中枢では、ダンジョンとダンジョンマスターについて、そりゃあもう、喧々諤々の議論があった。」
い…いきなり重いな!そこからか!
「ダンジョンマスターが皆ゼロみたいに召喚されて記憶も無いような状態なら、いち早く見つけて保護すべきじゃないかとか。」
ホッとしたように、ゼロが小さく息をつく。カエンはその様子を真顔で見て、言葉を継いだ。
最初のコメントを投稿しよう!