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この、スキップフェイズに俺は引っ掛かっていた。
本来なら、カードゲームでその殆どがタブーとされる程のテキストと言えるのが相手ターンのスキップである。
一般的にはウノ等でよく使われるルールだが、カードゲームで普通に考えれば相手になにもさせず次のターンを迎えるわけだ。
しかもそれがルールとして存在するゲームなど、それこそウノでもない限りあり得ない位におかしな話だった。
ともあれ、ルールは一通り頭に入ったので物は試しだ。
カードゲームはやってみないとわからないことが多いゲームでもある。
デッキケースを開けてからかれこれ10分以上経つが、向かいに足を崩して座る白ワンピの少女は此方を向いてボケッとしている。
少女に一つ気になったので聞いてみる。
「このカード、市販レベルでかなり精工に作ってあるみたいだけど、何処で手に入れたんだ?」
それが今一番気になる話題だった。
市販のカードゲームなら殆どプレイしてきた俺がルールすら知らないカードゲームがあったのは、事実驚いていた。
すると、少女はこう答える。
「これ等は全て自分でつくりました」
――ウソだろ!?
――とは思ったが実際にどうなのかは分からない。
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