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仮に、アーティファクトが有れば後攻は恐らく自分の両側にアーティファクトを複数枚置いて場を固めたに違いない。
こんな状況的不利にも関わらず、俺は今物凄く楽しかった。
こんなカードゲームがある事実と、そのカードゲームをプレイできる喜びに浸っていた。
「俺のターンです。ドローします」
この瞬間、世界は俺によって動いたような気になる。
カードゲーマーにとって、カードはライフであり武器であり世界である。
それを引くときの緊張感は、何処かの格闘技の大会で敵と交戦する緊張感がある。
しかし、それはどう考えても無謀な策ではあったが俺はこの瞬間次の一手を理解した。
「スタンドからメインに入ります。
コチラも、炎星龍ハバラギをメインサイドにプレイします。
バトル!
そちらのメインの武器を破壊します。
更に、コチラの武器でそちらのメインをダイレクトアタック(直接ダメージを与える)します。エンドです」
ターンを終了して、少女はその小さな指でダメージゾーンにデッキからカードを表側で一枚置いていく。
コレは賭けだった。図で説明すると現状の盤面はこうである。
少女
フィールド
も 2 3
4 5 6
モ 武 9
勝人
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