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「それがルールです。が何か?」
――ふざけてる!!
思わずそう叫びたくなった。
何せこの盤面の場合、明らかに先行有利なゲーム運びでしかないのは目に見えて分かったからだ。
仮に相手がこのスキップ後にモンスターをもう一体出せば事実三点ダメージが確定し、更にもう一度スキップすれば六点もダメージを一気に受ける事になってしまう。
つまり少女の先程言っていた「本当にこれでエンドして構いませんか?」の意味はこう言う事実だったに違いなかった。
ダメージが6の時点で既に、此方にはスキップフェイズを迎える余裕は一度きりしかなかったのだ。
「では、モンスターと武器でダイレクトアタックします。
エンド前にスキップフェイズで貴方のターンをスキップします。
ドローします。
モンスターと武器でダイレクトアタックします。
私のターンを終了します。
次は、あなたのターンです」
「ふざけてやがる!?なんだ今のルールは!?どう見積もってもおかしすぎる!」
俺は、現状のカードゲームの盤面を前にして少女に抗議する。しかし、少女はしらっとこう言って除けた。
「ルールはルールです。貴方のプレイミスは当然の結果でした」
「……考えます」
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