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「何でもねぇよ、ただの暇潰しだ」
俺が仁にそう言って返すと仁は「ふぅ~ン」と適当な感じで納得した。
++++++
――実に不愉快である。
学校に着いた俺が最初に行ったのは職員室で、そこで待っていたのは教師からの説教と愚痴だった。
やれレポートが雑だの提出が遅いだのとクドクド言うので俺は他人事(ひとごと)のように「ソッスね」と返すと、新たに追試のプリントをもれなくプレゼントされたのだった。
仁を待たないといけない俺は、暇潰しに教室でプリントを解く事となった。
――メンドクセェ。
そんな事を考えて教室でプリントとにらめっこしていると、昼飯時の13時前には仁が部活を抜けて来ていた。
何やら急いで来た感じで制服は着崩してるしどっかの屋台風にスポーツタオルを頭に被ってるし。とにかく暑苦しい格好で仁は二年C組の教室に入って来たのだった。
「よっ勝人!
なんだまた先生にプリント貰ったのかよ、相変わらずなぁお前」
「うるせぇよほっとけ。
さっさと用件済ますぞ」
そう言って俺が準備を始めると、仁が尋ねてくる。
「でよ、相談ってナンナの?
アレか!?
とうとうお前にも春が!?」
「チゲェよ。カードゲームに付いての話だ。
俺とカードゲーム付き合え」
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