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「何だよまたカードかよ!
俺はてっきりアレかと」
「アレって何の事だよ」
「何でもねぇよ、なぁんでもなぁ」
一発殴ってやりたくなった。背が奴より有ればの話だが。
教室で俺が最初にしたことはレスカー(レストカード)を使ったプロキシ(プロキシアンカード)を造る事だった。
プロキシとは、要するに手作りのカードである。
裏側でカードスリーブに入れたカードを百枚用意し、紙に書いたテキストをその表側に差し込んでいく。
教室でプリントとにらめっこする前に俺は可能な限り記憶をたどって、昨日のカードゲームのカードテキストを思い出しながらプロキシのテキストを作っていた。
この作業が如何に地味で時間のかかる作業かは実際にやってみるとよくわかる。その間数十分くらい製作時間に費やした。
俺が作業を終えると、昨日と同じデッキを俺と仁の二人で分けてプレイを開始した。
ルールを一通り仁に説明すると、仁は興味無さそうにこう言ってくる。
「なんで菖蒲に頼まんの?
カードゲームならサークル仲間のアイツの方が詳しいだろ?」
「アイツは駄目だ!
プレミのプレミは余りに目も当てられない。
てか酷すぎで参考にもならない」
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