16人が本棚に入れています
本棚に追加
「このカードゲームどう思う?」
俺は仁にそう言って意見を求める。
「正直いってプロキシってこともあるが、いろんな意味でクソゲーだな。
やってて分かったのは、このゲームは後攻が有利だって事くらいか。
何にしてもコレはまともなゲームじゃねぇな」
「俺はその後攻有利なクソゲーで先行の奴に2ターンでやられた」
「マジかよ!
お前にカードゲームで勝つなんてどんなチート使いだよそれ」
「うるせぇよ。
相手はただの小学生くらいの少女で……チート?
仁、お前チートって言ったか?」
俺は気になったので仁に聞き返す。
「あぁ、だってチートだろ?
このゲームはそもそも――」
仁の理由はあながち間違ってなかった。寧ろ、全てに納得いく結論だった。
「――ありがとう仁!
お前のお陰で今度はアイツに勝てそうだ!」
そう言って、俺は教室で大声あげて賞賛した。
「ハァ……前途多難だなお前らって」
仁がそんな事を言ってた気がしたが、そんな話題は無視した。
++++++++
「……何で居るんだよ」
俺が仁とファーストフード店で昼食をとった後、神社の前で見覚えのある麦ワラのワンピースが石段に座っていた。
「こんにちは。昨日はどうも参考になりました」
最初のコメントを投稿しよう!