【白の章】出会い

2/25
前へ
/120ページ
次へ
人口は目まぐるしく変化し、文化は人類の発展と共に進化を続ける。  そんな世界で、西暦2020年の日本文化は未来型の文明など皆無であり、さらに言えば過去の延長線上に文化を拡大しつつあり。  要は、全てが退屈に事が進む現代であった。  退屈には遊びが必要だ。  然るに、現在俺はカードゲームをしている。  中学二年の俺神宮寺勝人は現役のカードゲーマーである。  プロとまではいかないが現在市場で出回っているカードゲームの殆どはプレイしているし、何よりプレイングには自信があった。  あらゆるカードのルールを熟知し、更にそのあらゆる最善を常にそのターンに考えてきた。  故に、俺に付いた周りからの呼び名があった。  それがプレイヤーネーム【ライブラリアン】(図書館士)俺のプレイヤーネームである。  何処かのカードゲームのネタから付いたこのプレイヤーネームだが俺は中2の真っ只中に居たわけであながち嫌な気もしなかった。 ――実際中学二年だったし。  成績は並以下。背は小学六年並。制服が普段着。因みに今も上下灰色の学ラン。髪型も普通に短めの黒髪。特に特徴がないのが特徴的な男子中学生だ。  体力も並みである。
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加