3、秘密のフォロワー

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「邪魔よ」と言わんばかりに、40代のカップルが凪人を睨みつけている。  凪人は軽く頭を下げ、看板の前から立ち退いた。  ――結局、お互いの本名も知らないまんま終わったなあ。  駅付近に戻った凪人は、全国チェーンのカフェに入り、アイスコーヒーを注文した。  運よく空いていたカウンター席に座り、デニムのポケットからスマートフォンを取り出す。  ネットに接続し、エイルのマイページを開く。フォローリストを確認して、凪人は小さく頷いた。  ……やっぱり。  すでに咲和からのフォローは外されていた。  これが現実だよなあ。  凪人はストローを咥えた。
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