長き10分間

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バニァは二等身のウサギ型ロボットの電源を入れた… グゥーン…… ピーッ……グン…ジーッ ロボットの目となる部分には液晶画面がある… その画面に“TRUST[トラスト]”の文字が表示される。 バニァは機体のトラストから導き出し、そのデータを元にロボットの精密機械に入れ込んだ。 液晶画面にロボットの目が映った。 『(⌒ ⌒)』 どうやら笑っている表情らしぃ。 ロボットは喋れないが、音を出し、液晶画面にメッセージを表示する… 言わば生きているロボット…話が出来る“トラスト”と言うべきか… 『(バニァ。オハヨウ。)』 液晶画面にメッセージが映る。 『おはよう…よく出来た』 バニァはロボットを持ち上げてつぶやいた… 『(バニァ。イツモ…イッショニ…タタカウ。)』 『そぅだね…いつもありがとな……君の名前は…ウサギ型ロボットだから…“ウサ”でいいや…よろしくな』 『(“ウサ”…リョウカイ…ホゾンシマス…)』 バニァはロボット…ウサを見つめ、つぶやく… 『……左眼…いつか使うことになると思う…だから…いつでも側に居てくれるか?』 ウサは少し停止し、液晶画面にメッセージを映す。 『(アタリマエデス…ワタシハ…トラスト…バニァト…トモニ…イキマス。)』 『…そうか…ありがとう』 『(ドウイタシマシテ。)』
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